ドイツ人がドイツ人の過去を省みるために作った映画ではないだろうか。
当時22歳であったユンゲというヒトラーの秘書の証言のもとにつくられた映画であり、第三帝国の体制が滅びていくにもかかわらず、止まらない人々の心? イデオロギーの結末が描かれている。「洗脳」とか「刷り込み」というが、一端、方向づけられてしまうと、後は定められたように行動してしまうのが人間なのだろうか。
今後この辺は、もっと厳密に考えてみたい。
メイキングでの俳優たちがそれぞれに役を演じる上での登場人物への解釈や思いがとても興味深い。悪人だと思っている役柄をどうやって、折り合いつけて演じることを引き受けるか。それぞれの思いの中で、発見することを語っている。
日本とドイツは敗戦国であるが、その後の立場や振る舞いが異なっている。日本は南北にも分断されなかったし、戦争責任や賠償の問題でも、同じ方法ではなく解決しようとしている。
ドイツは徹底的にナチスを否定することからはじまったが、戦後60年たって、実は、ドイツ国民も犠牲者ではなかったではないかという感覚をもっても許されるのではないかという問いがこの作品にはある。
自国の歴史を問い直す作業と評価の多様さのヒントがこのDVDには込められていると思う。
また、綿密に当時を復元しようとしている光源の作り方や空間性の工夫は、やはり、ドイツらしさを感じさせる。
当時22歳であったユンゲというヒトラーの秘書の証言のもとにつくられた映画であり、第三帝国の体制が滅びていくにもかかわらず、止まらない人々の心? イデオロギーの結末が描かれている。「洗脳」とか「刷り込み」というが、一端、方向づけられてしまうと、後は定められたように行動してしまうのが人間なのだろうか。
今後この辺は、もっと厳密に考えてみたい。
メイキングでの俳優たちがそれぞれに役を演じる上での登場人物への解釈や思いがとても興味深い。悪人だと思っている役柄をどうやって、折り合いつけて演じることを引き受けるか。それぞれの思いの中で、発見することを語っている。
日本とドイツは敗戦国であるが、その後の立場や振る舞いが異なっている。日本は南北にも分断されなかったし、戦争責任や賠償の問題でも、同じ方法ではなく解決しようとしている。
ドイツは徹底的にナチスを否定することからはじまったが、戦後60年たって、実は、ドイツ国民も犠牲者ではなかったではないかという感覚をもっても許されるのではないかという問いがこの作品にはある。
自国の歴史を問い直す作業と評価の多様さのヒントがこのDVDには込められていると思う。
また、綿密に当時を復元しようとしている光源の作り方や空間性の工夫は、やはり、ドイツらしさを感じさせる。
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by romanced
| 2006-07-03 15:35